もぐみん(@agrimichi)です。
家庭菜園初心者向けに、らっきょうの栽培・育て方の基本をまとめました。
一般的な知識だけでなく、自身の経験から得たノウハウを盛り込んでいるため、初めての方も安心してらっきょうを育てることが出来る内容になっています。
らっきょう栽培の特徴
科目 | 発芽適温 | 生育適温 | 連作障害 |
ヒガンバナ科 | 18~22℃ | 18~22℃ | あり(1年程あける) |
日当たり | 株間 | 収穫まで | pH(土壌酸度) |
日なた | 10㎝ | 約9ヶ月 | 6.0~6.5 |
らっきょうの原産地は中国で、日当たりと水はけのよい環境を好む野菜。
種球を植えて分けつ(分裂肥大)したものを収穫します。
穫れるまで9ヶ月かかりますが、放任でも十分育つほど手間いらずで簡単。
暑さには若干弱いものの、寒さには比較的よく耐えるので特別な対策もいりません。
土壌も選ばず、痩せ土であろうと水はけさえ良ければぐんぐん育ちます。
栽培ポイント
・長期飼育になるので植える場所をよく考える
・排水の良い場所が適している
らっきょうの品種について
らっきょうは種から栽培できないこともあってか、品種は数種しかありません。
ここでは代表的な品種を載せておきます。
ラクダ
らっきょうの代表品種で早生種。分球は大きめで細長い。
玉らっきょう
中生種で、ラクダより小さめで丸い分球。匂いが少なく食べやすい。
らっきょうの栽培時期
らっきょうの地域ごとの栽培スケジュールになります。
種球の用意
ホームセンターなどで8月下旬ごろに種株を購入しましょう。
ラクダ種は6gほど、小球種は3gほどで、それぞれなるべく大きくて締まった玉を選びます。
前作の6月に収穫したものを使ってもよいですが、大粒を育てたいなら市販のものをおススメ。
植え付け
株間、条間ともに10cm間隔で畝に植え付けていきます。
大きな球を収穫したいなら1球づつ、小さな球をたくさん穫りたいならば2~3球をそろえて植えます。
育苗ポイント
・深植えしすぎない
土づくり(耕し方・肥料のやり方)
まず種まきの約一週間前に、粒状苦土石灰を150g/㎡(1㎡おおよそ3握り)まき、しっかりと耕します。
この時、耕しついでに高さ20cm、幅60cm程の畝を作っておきましょう。
そして種まき当日、堆肥・元肥を全面にばらまき畝が崩れない程度にクワで軽く混ぜこみ、平グワorレーキで表土をフラットにします。
土づくりポイント
・苦土石灰散布は、植え付けの一週間前に終わらせておく
・植物性堆肥&化成肥料なら、即日種まきOK
・どこでも良いが排水性のよい砂土が最適
水やりはいらない
らっきょうは乾燥に強いため水やりは基本的にいりません。
降雨まかせで放任しておくのをおススメします。
追肥と土寄せ
植え付けから一ヶ月ごとに30g/㎡の化成肥料888を追肥します。
株間にまいて軽く土を混ぜ合わせ(中耕)てやりましょう。
12月から翌年2月は生長が止まるため追肥はいりません。
春先、生長が旺盛になる3月中旬ごろに同量を追肥します。
この時しっかりと土寄せしてやりましょう。
収穫
植え付けてから翌年の6月になれば茎が枯れてきて収穫期。
晴天の続く日に、軽く周りをほぐして根本から抜いて穫りましょう。
エシャレット(若穫り)として穫りたいなら、3月ごろに早穫りするのが良いでしょう。
メモ
植え付けた翌年に穫らず、もう1,2年育てると年々粒が増え、小粒ですが多収が狙えます。俗にいう花らっきょうというやつ。大粒品種のラクダでやるのがおススメ。
保存の仕方
収穫したらっきょうは新聞紙にくるんで冷蔵庫保存が良いでしょう。
だいたい一年くらいは持ってくれます。
種球にする場合は、日陰で水のかからない置いておけば1年以内なら心配なく使えます。
花が咲いても大丈夫?
らっきょうは毎年10~11月ごろに花を咲かせます。
花が咲いたからと言って株元の分球にさして影響を与えないので、放任で構いません。