もぐみん(@agrimichi)です。
発芽したての苗やアブラナ科・キク科野菜を食害する「ナメクジ」。
家庭菜園で野菜づくりをされる方へ、ナメクジの被害から駆除、対策方法・予防までお伝えします。
ナメクジとは〜生態と被害の特徴〜
生態
ナメクジは陸貝の仲間で、日の照らない湿気の多い場所で生息します。
日本には数種類いますが、最も多くみられるのが外来種のチャコウラナメクジ。
成虫は5cm程度で背中に2~3本の縞模様があります。
11月から4月にかけて、湿った土中や鉢下などに2~3㎜の透明楕円形の卵を数個~数十個産み付けます。
1個体で総産卵数は数百個にも。
暖かくなる時期に孵化した後、有機物残渣(落ち葉など)を食べて成長し、梅雨頃には2~3cmにまで成長します。
寿命は一年ほどなので、産卵が終わる6月ごろに成体は死にます。
被害
柔らかい葉や実を好んで食害します。
這った後や食害後はキラキラ光る粘液が付着しているので特定しやすいです。
湿気が多くじめじめした環境で被害が多発。
逆に晴天が続く乾燥時や、真冬は被害がほとんどありません。
特に被害が大きいのが、発芽したての若苗。
育苗中のポットは水やりが多く湿っているので、最も被害にあいやすいといって良いでしょう。
高台においても容易に登り、ポット内に隠れ夜に若苗(本葉が出たあたりまで)を食べます。
その他、キャベツなど結球する野菜は内部まで入り込んで食害をし、収穫後に発見するケースがままあります。
イチゴは実をえぐるように食べられ、ナスの実は穴をあけられます。
発生しやすい時期
coming soon…
ナメクジが好んでつく野菜
あらゆる野菜の若苗(柔らかい葉の部分)、キャベツ、レタス、白菜、ナス、イチゴ
駆除・退治方法
ナメクジの駆除・退治はさまざまな方法がありますが、家庭菜園においては農薬を使うことをおススメします。
というのも使用の安全性・効果が高く使い勝手が良いためです。
予防は多湿状態を避けることですが、雨天が続くとどうしようもないのが実際のところ。
ナメクジ駆除・予防に効く農薬
家庭菜園初心者には「ナメトール」がオススメ。
有機JAS規格(オーガニック栽培)に使用出来、有効成分は天然の土壌中にも存在する成分です。万が一、犬・猫などに食べられても安心。 パラパラと畝にまくだけで良く、雨水にも強く長持ちします。120gの少量パックがあるのでベランダや軒下のプランター栽培でも使いやすいのも嬉しいポイント。
「スラゴ」も有機JAS規格(オーガニック栽培)に使用出来、ナメトールと成分が同じです。ボトルに入っているので畑に大々的にまく際はスラゴの方が便利。
注意ポイント
農薬は化学系・有機JAS規格(オーガニック栽培)使用可能のもの問わず、必ず説明書を確認してください。適用作物・害虫、使用方法・回数・時期ほか、安全使用上の注意が定められています。
塩や重曹はおススメしない
塩、あるいは重曹を直接ナメクジにまぶせば水分を奪い殺虫出来ることは有名です。
しかし家庭菜園において一匹ごとにまぶすのは効率が悪く、かつ大量にまくと植物の生育に害を与えてしまうのでおススメできません。
ビールトラップで溺死させる
身近なもので対策する方法として、ビールトラップがあります。
そのままビールの入った容器に落ちて泥酔→溺死させるのが狙いです。
ただ容器を深めにしておかないと、容易に飲み逃げされてしまうので注意。
しかも畑ではナメクジの量が多すぎて効果は望めません。
ポット育苗の段階ですら、ビールより湿った土と若苗を選び食害にあうこともしばしばあります。
よって無駄にコストがかかるだけなので、おススメしません。