病害虫対策

テントウムシダマシ被害の対策【米ぬかが効く? 幼虫~成虫の生態・農薬による駆除方法まで】

もぐみん(@agrimichi)です。

テントウムシにそっくりで葉を食害する「テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)」。

家庭菜園で野菜づくりをされる方へ、テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)被害の駆除対策方法お伝えします。

 

もぐみん
米ぬかは害虫の温床になるリスクがあるので注意

 

テントウムシダマシとは〜生態と被害の特徴〜

生態

テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)は名前のとおり、一見、益虫のテントウムシに似ている害虫。

成虫は長さ7㎜ほど、背中に黒い点が28個ついていることが「ニジュウヤホシテントウ」の名由来でもあります。

2種に分かれ、主に関東以北の低温地ではオオニジュウヤホシテントウ、関東以西の温暖地ではニジュウヤホシテントウが生息しています。

どちらも成虫状態で冬越しでき、寒い時期は樹皮の間や枯れ草などでじっととどまっています。

暖かくなる4~6月になると動きを活発にし飛び立ち、植物体(特にジャガイモ)の葉裏に楕円形1~1.5mmの黄色い卵を数十個まとめて産み付けます。

1個体で生涯数百個産み付けることも。

孵化した幼虫はしばらく集団で過ごし、大きくなるにつれ分散します。

幼虫時の体表は棘で覆われておりタワシのようなフォルム、最終的に体長が7~8mmになると葉裏で蛹になります。

6~7月に成虫になると飛び立ちorそのまま葉裏につき葉を食べながら寒い地域は冬越し、暖地ではすぐ繁殖活動をし秋ごろまた成虫になる。

よって寒冷地を除いてはワンシーズン2~3回繁殖します。

 

卵期間:約7日

幼虫期間:約30日

蛹期間:約7日

成虫期間:20~50日(秋成虫は冬越しし来夏まで)

 

被害

幼虫、成虫ともに葉を食害します。

葉裏から表皮だけを残して網目状に食い荒らし、野菜の生育を阻害して酷いと枯れることも。

独特な階段状のような跡が残るのが特徴。

幼虫は孵化してから葉裏について移動し、成虫は飛来して葉を食害します。

特にジャガイモの葉について食害&産卵を繰り返します。

近くにナス科があると移動して被害が拡大しやすく厄介。

 

もぐみん
テントウムシは益虫で害虫を食べてくれるから間違えないようにね

 

発生しやすい時期

幼虫は6~8月の間。成虫は4~9月が多いが年間生息している。真夏の高温時は活動低下する。

 

テントウムシダマシが好んでつく野菜

ジャガイモ、ナス、トマト、ピーマン、キュウリなど

ジャガイモの近くにナスを植えると、十中八九ナスにもテントウムシダマシが飛来して食害を受けてしまいます。

なるべく近くに植えないようにしましょう。

 

駆除・防除対策

暖かくなるとジャガイモの葉をよく観察し、成虫が飛来&産卵しているようなら捕殺しましょう。

幼虫から食害を受けだすと数が多すぎるので農薬を使うのが無難です。

 

テントウムシダマシに効く殺虫剤(農薬)

 

幼虫が多数付着してお手上げの場合は、園芸用で代表的な化学系殺虫剤、スミチオンが使えます。さまざまな害虫に使用でき、対応野菜も多いので一本あると便利。

 

 

ナスに対しては有機JAS規格(オーガニック栽培)に使用可能な、ハイベニカVスプレーが初心者に使いやすくおススメ。天然殺虫成分(防虫菊エキス)

 

注意ポイント

農薬は化学系、有機JAS規格使用可能のもの問わず、必ず説明書を確認してください。適用作物・害虫、使用方法・回数・時期ほか、安全使用上の注意が定められています。

 

米ぬか

 

テントウムシダマシが米ぬかに効くとネット上では言われています。

が、そのような文献・試験機関での報告はありませんし、使うことで逆に害虫を増やす可能性もあります。

よって駆除・防除での使用はおススメしません。

 

もぐみん
米ぬかを使いたい人は、肥料成分が若干あることを踏まえて少量使おうね

 

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