もぐみん(@agrimichi)です。
家庭菜園初心者向けに、ツルムラサキの栽培・育て方の基本をまとめました。
一般的な知識だけでなく、自身の経験から得たノウハウを盛り込んでいるため、初めての方も安心してツルムラサキを育てることが出来る内容になっています。
ツルムラサキ栽培の特徴
科目 | 発芽適温 | 生育適温 | 連作障害 |
ツルムラサキ科 | 20~30℃ | 25~30℃ | あり(2~3年あける) |
日当たり | 株間 | 収穫まで | pH(土壌酸度) |
日なた | 30cm | 2ヶ月程 | 6.0~6.5 |
ツルムラサキの原産地は熱帯アジアで、高温で日当たりの良い環境を好む野菜。
夏につるをどんどん伸ばし、支柱を立てれば草丈2m以上になります。
支柱なしで早めに摘心しながら草丈を低くする育て方が手間いらずでおススメ。
種まきから2ヶ月もあれば穫れ、丈夫で生育旺盛なので初心者でも育てやすいでしょう。
暑さにはきわめて強いですが、寒さにはめっぽう弱いため秋には衰え、霜にあたると枯れます。
苗はサツマイモ同様、挿し木によって増やせるため一度種まきすれば一夏にどんどん穫れて楽しいですよ。
栽培ポイント
・十分暖かくなってから栽培
・乾燥を嫌うので敷き藁をしてこまめに水やりを
ツルムラサキの品種について
ツルムラサキは葉が紫色(ルブラ種)、緑色(アルバ種)のものに分かれます。
緑色系の方が食味が良く、紫色系はツルが伸びやすく観賞用として利用されることが多いです。
ツルムラサキ
ツルムラサキの栽培時期
ツルムラサキの地域ごとの栽培スケジュールになります。
土づくり【肥料のやり方・耕し方】
まず種まきの約一週間前に、粒状苦土石灰を150g/㎡(1㎡おおよそ3握り)まき、しっかりと耕します。
この時、耕しついでに高さ20cm、幅90cm程の畝を作っておきましょう。
そして種まき当日、堆肥・元肥を全面にばらまき畝が崩れない程度にクワで軽く混ぜこみ、平グワorレーキで表土をフラットにします。
土づくりポイント
・苦土石灰散布は、植え付けの一週間前に終わらせておく
・植物性堆肥&化成肥料なら、即日種まきOK
・酸性に弱いため苦土石灰を確実に
種まき・育苗
ツルムラサキは直まきもポットまき両方が出来ます。
早まきする以外は直まきした方が手っ取り早いでしょう。
種は皮がかたく発芽しにくいので、一日水につけて吸水させておきます。
直まき
株間、条間を30cmとって空き缶などで深さ1cmの穴を開け、種を三粒置いていきます。
土をかけて軽く手で押さえましょう。
最後にたっぷりと水やりをして完了。
発芽して本葉が2~3枚出るころ、間引いて一本仕立てにしてください。
ポットまき
培養土を入れた3号ポリ鉢へ事前に水をかけた後、種を三粒均等においてください。
そして土を軽く被せて軽く手で押さえつけ、水を十分にかけてやります。
ビニール温室や不繊布をかけるなど、なるべく暖かい場所(20℃~30℃適温)で発芽率を上げましょう。
本葉が1枚出るころに二本をまびいて一本仕立てに。
そのまま本葉4~5枚ほどの苗に育てていきます。
育苗ポイント
・表土が乾いたら午前中に水やりしよう(夕方は徒長するので×)
植え付け
ポットまきの場合、苗が本葉4~5枚まで生長したら畝に植え付けましょう。
株間、条間を30cmは開けてポット大の穴をあけ、水を入れていきます。
ポット苗にも十分に水やりした後、植穴に植え付けっていってください。
植え付ける際は、軽く土をかけ手で押さえます。
最後に畝全体にたっぷり水やりをして完了。
敷き藁と水やり
ツルムラサキは乾燥を嫌います。
土が乾燥しないよう植え付け時から敷き藁をして土の乾燥を防いでやりましょう。
また梅雨明けの乾燥時は適宜水やりしてやることで、旺盛に生長します。
支柱立てはお好みで
ツルムラサキはつるを旺盛に伸ばすので支柱立てしても良いでしょう。
ただ支柱立ての場合、手間がかかる割に穫りにくいので、場所さえ許すなら地這えでどんどん摘心収穫することをおススメします。
その他、フェンスなどにも絡めて栽培できます。
摘心
草丈20~30cmのころ、主枝(親づる)を先端か15cmほど摘心し、本葉6枚ほどにしましょう。
こうすることでわき芽が横からどんどんと出てくるようになります。
メモ
摘心した親づるはもちろん食べれますが、ツルムラサキは刺し木繁殖ができます。さらに拡大して植えたいときはポットなどに繁殖させてみるのも良いでしょう。
追肥の仕方
草丈が20~30cmほどになり摘心する頃、、30g/㎡(軽く一握り)の化成肥料888を追肥をします。
株間にまき、土に混ぜ込んで(中耕)やりましょう。
その後は葉の色や生長具合を見ながら、一ヶ月おきに同量を追肥してください。
収穫
わき芽から伸びた小づるが20~30cm程度になったら収穫期。
小づるの先端から15cmほど摘心し収穫します。
その後は脇芽がどんどん出てくるので、また同じほどになったら同様に切り取る繰り返しです。
花が咲いた場合は
ツルムラサキの蕾や花、実は葉と同じ調理方法で美味しく食べれます。
むしろ葉よりも癖が少なく美味しいので、ぜひ摘み取って食べましょう。
花芽がついたからといってツルムラサキの場合、茎葉がかたくなる心配もありません。