もぐみん(@agrimichi)です。
家庭菜園初心者向けに、空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)の栽培・育て方の基本をまとめました。
一般的な知識だけでなく、自身の経験から得たノウハウを盛り込んでいるため、初めての方も安心して空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)を育てることが出来る内容になっています。
空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)とは
空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)は茎の中が空洞なことから名づけられた中国野菜です。
葉には若干のぬめりがあり、茎はシャキシャキとした食感が特徴。
味も癖がなくシュウ酸が少ないため、茹でる必要もありません。
炒めものを始め、味噌汁やお浸しなど幅広く料理に使用できる優れもの。
さらに緑黄色野菜になるので栄養価も高く、ほうれん草を超える栄養分なのだから驚き。
特にビタミンBが豊富で、食物繊維もたっぷり含まれています。
夏の貴重な葉物野菜として重宝しますし、なんといっても家庭菜園でむちゃくちゃ育てやすい。
害虫もつきにくく、半端ない生長力で飽きるくらい収穫できるので、ぜひ初心者の方もチャレンジしてほしい野菜です。
空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)栽培の特徴
科目 | 発芽適温 | 生育適温 | 連作障害 |
ヒルガオ科 | 20~30℃ | 25~30℃ | 少なめ(1年程あける) |
日当たり | 株間 | 収穫まで | pH(土壌酸度) |
日なた | 株間・条間30㎝ | 最短1ヶ月半 | 6.0~6.5 |
空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)の原産地は熱帯アジアで、高温多湿を好む野菜。
葉物類を栽培しづらい真夏に、ぐんぐん生長してくれます。
種まきから一ヶ月半もあれば穫れ、病害虫にも強いため初心者にうってつけの野菜でしょう。
暑さにはきわめて強いですが、寒さにはめっぽう弱いため秋には衰え、霜にあたると枯れます。
苗はサツマイモ同様、挿し木によって増やせるため一度種まきすれば一夏にどんどん穫れて楽しいですよ。
栽培ポイント
・水湿性なのでこまめに水やりをする
・多湿を好むため敷き藁をしてやる
空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)の品種について
空心菜は葉の広いもの、長細いものとありますが、品種名はつけられていません。
種はクウシンサイ、エンツァイ、エンサイなどの名前で売られていることもあります。
いずれにせよ強健(強くて丈夫)なので、気にすることなく市販の種を購入するのが良いでしょう。
空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)
空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)の栽培時期
空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)の地域ごとの栽培スケジュールになります。
丈夫な野菜で、冬以外は時期を選ばず栽培できます。
土づくり【耕し方・肥料のやり方】
まず種まきの約一週間前に、粒状苦土石灰を150g/㎡(1㎡おおよそ3握り)まき、しっかりと耕します。
この時、耕しついでに高さ20cm、幅90cm程の畝を作っておきましょう。
そして種まき当日、堆肥・元肥を全面にばらまき畝が崩れない程度にクワで軽く混ぜこみ、平グワorレーキで表土をフラットにします。
土づくりポイント
・苦土石灰散布は、植え付けの一週間前に終わらせておく
・植物性堆肥&化成肥料なら、即日種まきOK
種まき・育苗
空芯菜(エンサイ・ヨウサイ)は直まきもポットまき両方が出来ます。
特に管理するほどヤワな野菜ではないため、直まきが手っ取り早くおススメ。
早まきしたい時のみ、ポットまきにすれば良いでしょう。
種は皮がかたく発芽しにくいので、一日水につけて吸水させておきます。
直まき
株間、条間を30cm空き缶などで深さ1cmの穴を開け、種を三粒置いていきます。
土をかけて軽く手で押さえましょう。最後にたっぷりと水やりをして完了。
発芽後、本葉が出てきたら弱いものを間引いて1本仕立てにしましょう。
ポットまき
培養土を入れた3号ポリ鉢へ事前に水をかけた後、種を三粒まきます。
種の平たい面を上にして突き刺すように一粒づつおいてください。
そして土を軽く被せて軽く手で押さえつけ、再度水を十分にかけてやります。
ビニール温室や不繊布をかけるなど、なるべく暖かい場所(20℃~30℃適温)で発芽率を上げましょう。
本葉が一枚出るころに二本をまびいて一本仕立てに。
そのまま本葉4~5枚ほどの苗に育てていきます。
植え付け
ポットまきの場合、苗が本葉4~5枚まで生長したら畝に植え付けましょう。
つるが旺盛に伸びるので株間、条間を30cmあけてポット大の穴を掘り、水を入れていきます。
ポット苗にも十分に水やりした後、植穴に植え付けっていってください。
植え付ける際は軽く土をかけ手で押さえます。最後に畝全体にたっぷり水やりをして完了。
敷き藁と水やり
空心菜は多湿を好む水湿性野菜。
土が乾燥しないよう植え付け時から敷き藁をして土の乾燥を防いでやりましょう。
頻繁に水やりすると、ものすごいスピードで生長します。
ただ水やりしないからといって枯れることもないので、放任するのがオススメ。
追肥の仕方
栽培開始から1ヶ月ほど経ち草丈が15cmほどになったころ(植え付けは30cm収穫時)、化成肥料30g/㎡の追肥をします。
株間にまき、土に混ぜ込んで(中耕)やりましょう。
その後は葉の色や生長具合を見ながら、2~3週間おきに同量を追肥してください。
追肥せずとも土によっては十分育つので、よっぽど生長が滞った時に追肥をしてやる感覚でも構いません。
収穫
草丈が30cm程になったら収穫しましょう。
本葉を2~3枚残して思い切って柔らかい本枝の先端をハサミで切り取って穫れます。
その後は脇芽がどんどん出てくるので、また20~30cmほどになったら同様に切り取る繰り返し。
最盛期は収穫後、二週間もあればわさわさ茂ってたくさん収穫できますよ。
挿し木のやり方
空芯菜の生長力は葉物随一といっても過言ではありません。
もちろん挿し木でも容易に根付きます。
驚くべきは、小さい茎のみでも根付くということ。
まずは空芯菜の茎を準備。今回は太すぎて筋が多いので、本来捨てる予定だった茎を使用。
植え付け時は7月18日。
そこから露地に置いて、ほとんど水やりせず、降雨まかせで放置しました。
一切手をかけず完全放置にも関わらずこの勢いです。長くつるを伸ばしはじめました。
流石に冬の寒さには勝てず、霜が降りたタイミングで完全に枯れてしまいました。
ペットボトル栽培
coming soon…