病害虫対策

アワノメイガ(幼虫)被害の対策【農薬防除でトウモロコシ栽培しよう】

 

もぐみん(@agrimichi)です。

とうもろこしの内部に入り込み食害する幼虫「アワノメイガ」。

家庭菜園で野菜づくりをされる方へ、アワノメイガの被害から駆除、対策方法・予防までお伝えします。

 

もぐみん
とうもろこしにつきやすい厄介な害虫だよ

 

アワノメイガとは〜生態と被害の特徴〜

 

生態

アワノメイガは蛾の仲間。

幼虫は体長20mmほどの芋虫フォルムで、体色が薄茶色、老齢幼虫になると黒めのこげ茶色です。

成虫はまさにガで羽を持ち、体長15mmほどで薄茶色。

日中は植物体の葉裏などで待機していますが、夕方から夜にかけて活発に飛び立ち活動します。

そしてとうもろこしの葉裏に数十個の卵を鱗状にして産み付けます。

卵は5mm程度で平べったく、産みたては白っぽく後に黒色に。

孵化後はしばらく葉を浅く食べ、その後は葉と茎の間から内部に入り食害しながら成長します。

大きくなるについれ移動範囲が増え、茎の中に入ったり、雄花、雌花、実の内部入って食害侵入することも。

最終的に植物体内のどこかで蛹化し、変態し成虫になります。

ワンシーズンに2~3回サイクルで発生。

冬寒くなると幼虫が植物体内にこもり冬越し、暖かくなると蛹、成虫となり繁殖活動を開始します。

 

適温25℃下

卵期間:約4日

幼虫期間:約24日

蛹期間:約7日

 

被害

幼虫がとうもろこしの体内に入って食害を繰り返します。

成虫は食害せず繁殖活動のみ。

孵化直後の幼虫は葉を浅くかじりますが、被害は少なくほとんど気になりません。

問題は葉と茎の間から体内に侵入してから。

特に雄穂が出る直前ごろから、雄穂の内部を食い荒らします。

結果、雄穂は空洞になり折れたり枯れて白くなります。

また雌花が出始めると大抵先端から内部に侵入し、子実を食い荒らします。

その他、茎の中を食い荒らし穴を空け生育不良にさせることも。

穴をあけ潜り込んだ箇所や、内部食害したところは糞がたまります。

生姜やミョウガの茎内にも入って食害し、被害が進むと枯れてしまいます。

 

発生しやすい時期

6月~9月

 

アワノメイガが好んでつく野菜

トウモロコシ、生姜、ミョウガ

 

防除対策

前作のとうもろこし残渣などに幼虫がいるので、理想は残渣を外部に持ち出すことでしょう。

幼虫はすぐに体内にもぐるため、入ってからでは防除は難しいです。

 

雄穂が見え始めるころに農薬散布を7~10日おきにしていくことで侵入前に駆除しやすいです。

穴が開いて食害がひどい場合は、その株を抜き取ることで被害の拡大を減らせます。

 

アワノメイガに効く農薬

 

有機JASに認定登録されているSTゼンターリ顆粒水和剤が使いやすくおススメ。

ただ内部に侵入してからでは効き目が薄いorないので雄穂が出始めたらすぐに散布をはじめ、1週間から10日おきに連続散布していくと良いでしょう。

展着剤を使用するとより効果が持続します。

 

 

そのほか、化学系農薬のデナポンも効果が高いです。葉にのるように粉剤をふりかけて防除します。

 

注意ポイント

農薬は化学系・有機JAS規格(オーガニック栽培)使用可能のもの問わず、必ず説明書を確認してください。適用作物・害虫、使用方法・回数・時期ほか、安全使用上の注意が定められています。

 

防虫ネットよりも水切りネットをおススメ

 

とうもろこしは株が大きくなるので全体を防虫ネットで覆うのはなかなか大変。

しかし実がなり始める部分に水切りネットをかぶせておくだけで、かなりの防除効果があります。

アワノメイガの幼虫は実の外側、あるいは先から穴をあけ侵入することが多いためです。

 

ペットボトルでトラップ

ペットボトルに穴をあけて、砂糖水やオレンジジュース&イースト菌など臭いのする液を入れておくとトラップになりよく成虫入ります。

完全に予防できるわけではないですが、栽培する数が少ない場合は試してみても良いでしょう。

 

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