もぐみん(@agrimichi)です。
目視出来ない小ささで新芽に寄生し委縮させる「チャノホコリダニ」。
家庭菜園で野菜づくりをされる方へ、チャノホコリダニの被害の駆除対策方法お伝えします。
チャノホコリダニとは〜生態と被害の特徴〜
生態
チャノホコリダニは体長約0.2㎜と非常に小さく、白色で視認しにくいこともあって肉眼では1個体を確認できません。
植物体の新芽や柔らかい葉裏につき生息、成長します。
卵から成虫までの期間は温度が高いと狭まり、20℃下で3~17日、25℃下はわずか5~7日と短期間で爆殖。
成虫は葉裏に一日1~5個の卵を産み、1~2週間にわたって15~30個の卵を産みます。
ワンシーズン、10回程度のサイクルで発生を繰り返し、冬になるとサザンカや茶の葉、刈れた作物の残渣、雑草などさまざまな場所で冬越しします。
暖かくなると風で容易に飛ばされ植物体に付着し、再び繁殖を繰り返します。
被害
成虫、幼虫ともに葉、果実から吸汁します。
高温乾燥状態で被害が多くなりがち。
特に新芽や葉裏など柔らかい部分につきますが、小さすぎて肉眼ではほぼ確認できません。
果実や新芽をよく観察しても、白い埃がついているくらいにしかわかりません。
なので症状からチャホコリダニの被害を判断しましょう。
新芽の伸びが悪くなり、委縮してきたら被害を受けている可能性が高いです。
また新しい葉自体が小さくなったり、葉裏が褐色かつテカテカと光沢を帯びます。
酷くなると完全に新芽や葉の生長が止まり、硬くいびつな形になって裂けることも。
ナスは果実のへたが褐変します。
発生しやすい時期
6~9月 高温時被害が多い。
チャノホコリダニが好んでつく野菜
ピーマン、ナス、唐辛子、イチゴ、メロン、キュウリ
ナス、ピーマンで特に被害が大きいです。
駆除・防除対策
雑草から風で移り繁殖するので、周辺の除草を徹底しましょう。
特に冬に雑草を残しておくと、来春被害を多くする要因となってしまいます。
剪定や摘葉、引き上げた株も外部に持ち出した方が無難。
駆除・防除の仕方は基本的にハダニと一緒と捉えて良いでしょう。
水攻め
ハダニと同様、チャノホコリダニも水に弱いため、水をかけることで発生をかなり減らすことが出来ます。
ただ繁殖力がすこぶる高いので毎日のように水やりの時、新芽や葉裏部分にたっぷりかける必要はあります。
チャノホコリダニに効く農薬(殺虫剤)
ハダニ同様、気門封鎖型(膜を作り窒息死させる)の農薬が効きます。
家庭菜園で使う場合はアーリーセーフがおすすめ。有機JAS規格(オーガニック栽培)に使用でき、ヤシの実油成分由来で初心者も使いやすいです。殺菌効果もあるため、うどんこ病の治療にも使え一石二鳥。
即効性と高い効果を期待したい方はコロマイト乳剤がおススメ。卵〜成虫までしっかり殺虫できます。成分は微生物が生産する天然物なので、有機JAS規格(オーガニック栽培)に使用できます。
注意ポイント
農薬は化学系、有機JAS規格使用可能のもの問わず、必ず説明書を確認してください。適用作物・害虫、使用方法・回数・時期ほか、安全使用上の注意が定められています。
メモ